虚空の旅人を堪能する
今、私が楽しみにしている本のひとつに、上橋菜穂子さんの「守り人」シリーズがある。
その最新刊、シリーズ第4巻にあたる「虚空の旅人」が先日、8月2日に新潮文庫から発売された。
前回の「夢の守り人」が発売されてからどのくらいたっただろうか、長いこと待たされたがやっと手に取ることができた。
待たされた甲斐があって今回もとてもおもしろく、買ったその日のうちに、翌日の仕事のことも忘れ、一気に読み終えてしまった。
今までに読んだ守り人シリーズすべてに言えることだが、この物語は世界観がとてもよくできていて、まるで現実のどこかの国の伝説を扱っているような気がしてくる。
今回の虚空の旅人も例に漏れず、地名、言葉、道具など、守り人シリーズ独自の世界がとても細かく設定されている。
たとえば、ちゃんと用語集がついていて、
「アッカル」・・・・・・サンガルの果物。魚の切り身と和えるとおいしい。
「ログ」・・・・・・・・・時間の単位。
「ロッカリーナ」・・・花の香りをきかせた酒。
「ハノラール」・・・・夕暮れに咲く甘い香りの花。
「スル貝灯」・・・・・スルという橙色の大きな貝でつくった風除けの中に、
ろうそくを立てた照明具。
といった具合である。
物語の内容が面白いのはもちろんのこと、こういった設定の作り方が、私が守り人シリーズに惹かれる理由のひとつだろう。
最初は物語独自の言葉をおぼえるのが大変で、難しく感じてしまうこともあるのだが、慣れてくるとこの独特の用語がとても魅力的に感じられ、そのうちどんどん物語に引き込まれていくのである。
ともかく、今回の「虚空の旅人」も充分に堪能させてもらった。
しかしひとつ気になることがある。
それは本のオビに、「シリーズ第5巻来夏刊行予定」と書いてあることだ。
来夏って、来年の夏・・・。まだ1年も待たなければいけないのか・・・
| 固定リンク
|
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 虚空の旅人を堪能する(2008.08.09)
- キマイラ・シリーズ(2008.05.29)
コメント